忘れないために

木曜日。



これほど自分が情けなかったことはない。



まだ気持ちに整理がつかないが、忘れないために書いておく。



今、営業という仕事をしている。



テレビCMを売っている。



そもそも「売っている」という認識自体が甘かった。
CMを買ってもらって、飯を食っているという認識が薄かった。



そして、そこにお客がいるということの重大さをわかっていなかった。



僕ら営業にとって大切なことは、お客にいい買い物をしたと感じてもらうことなのだと思う。
そのためには、決して相手に負い目を感じさせるような態度や言葉を発してはならない。
お客の要望がかなわないのはお客自身に責任があるような物言いはもってのほかで、ましてや営業としての自分の都合をお客に押し付けるような仕事をしてはならない。



ひいては、人間関係も同じかと思う。



木曜日。
あるお客の怒りを買った。
とんでもなく後悔した。



金曜日。
そのお客に「一事が万事。人の心の根本は生涯変わらぬものだ。つまらぬ営業と付き合うつもりはない。」と言われた。
「あんたの会社も信じられなくなった。一年半何を学んできたのか?」とも。



今日。
また、気づかぬうちに人に責任を押し付けるような発言をしてしまった。
なんて進歩のない人間なのだろう。



もっと冷静にものを言わねば。



前のお客はこうも言った。
「意味は同じだが、ものは言い様だ。」と。
感じたままに言葉を発すると、それは主観でしかないから時に人を傷つける。



もっと冷静に誠実に。